2007年10月9日火曜日

多読から多聴へ−「多聴三原則」とハリウッド映画への道

季刊のムックで「多聴多読マガジン」というのがあって発売されるとよく立ち読みしている。ここで「多聴三原則」というのが紹介されていたが、なかなか興味深い。次の通りだ。

1.ひとつひとつの音や語を聴こうとしない。
2.聞こえないところは無視する。
3.楽しくなかったら途中でどんどんやめる。

英語のリスニングとなると構えてしまって一語も聞き漏らさないように集中して聞こうとする人がいるが、これをやると逆に何を言っているかわからなくなる。あるいは個々の音は聞き取れるけど何を言っているかさっぱりわからないということになる。

英語の本を読むときもまったく同じで、一語一語を全て理解しようとすると、意味のわからない単語が邪魔をして文章全体の意味が取れなくなる。逆に知っている単語だけを拾っていくようにすると全体の意味がわかるようになる。

リスニングでも「聞き取れないところは無視する」と聞き取れる音だけがつながって全体の意味がわかるようになる。日本人が日本語を聞くときでも100%聞き取れているわけではなく、聞き取れる部分をつなぎあわせて、聞き取れない部分を補完している。その作業を無意識にやっているので全部聞き取れているように感じているだけなのだ。

このようにリーディングはリスニングと共通点が多く、読むことは聴くことの効果的なトレーニングになる。ハリウッド映画を字幕なしでわかるようになりたければ、まず大人向けのペーパーバックが読めるようになることというのは説得力がある。中学程度の英語力があって(日本語の)本が好きな人が「多読三原則」さえ守れば1年くらいで読めるようになるそうだ。まったく同感。

そして、一番大切なのは最後の「楽しくなければ途中でどんどんやめる」だ。英語の勉強が続かない最大の理由は根性主義にある。日本語だって面白くない小説は途中で投げ出すし、ドラマはチャンネルを変える。映画なら寝てしまうだろう。英語だって同じだ。気にすることはない。

「多聴・多読マガジン」の主催者のウェブサイト http://www.tadoku.org

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