2008年10月19日日曜日

アメリカのレンタカー、借り方・返し方

アメリカでは空港に着けば真っ先にレンタカーを借りる。公共交通機関が発達していない都市が多いので、パッケージツアーでもないかぎりレンタカーは欠かせない。移動に便利なのはもちろんだが、ダウンタウンではなく、郊外のホテルで泊まれるので結果として安くすむこともある。

今回の旅行でも1週間借りた。車種はクライスラーの4000CCもあるでっかいミニバン。料金は保険料込みでなんと136ドル。もっともこれは会員向きの期間限定のスペシャルプライスで、普通はミッドサイズで保険料込みで300ドルくらいはする。いずれにしても日本よりははるかに安い。

エイビスやハーツ、バジェットといった大手はさすがにもっと高い。ねらい目は準大手クラスだ。僕はスリフティというレンタカー会社の会員になっている。会費は無料。ウェブから申し込めば会員カードを郵送してくれる。会員専用の受付カウンターがあって、優先的に手続きができるし、ポイントがたまると料金の割引もある。

レンタカーは契約内容や保険、オプションなどが複雑なので、事前にウェブで予約した方が良い。特に保険はいろいろあってやややこしいが、Supplemental Liability Ins.とLoss damage waiverに入れば安心だ。前者は人身事故の損害賠償追加保険。後者は自損で車が壊れたりへこんだりした場合の保険だ。これが大体レンタル料金と同じくらいになる。オプションでカーナビもある。一日12ドルくらいするが、アメリカの運転に慣れていない人は申し込んだ方がよいかもしれない。

空港を出るとレンタカーオフィス行きのシャトルの専用のストップがある。それに乗って空港に隣接したオフィスに着けば、受付で予約したときのウェブのプリントアウトを見せる。申込書を出されて「こことここにイニシャルを書いて、この×のところにサインをして下さい」言われる。免許証番号などは予約時に入力してあるが、確認のために聞かれるときもある。その場合は日本の免許証と国債免許証を見せる。

手続きが終われば、車まで案内してくれるときもあるし、車を指差して「あれだ」といってキーをわたされる場合もある。アメリカの車は日本と各種スイッチの位置などが微妙に違うので十分に確認しょう。またどんな安い車でも必ずオートクルーザーが付いている。これは長距離ドライブで非常に便利なので、使い方を調べておこう。

アメリカでの運転と言うとよく車線の右左を心配する人がいるが、これを間違う人はまずいない。それよりも「電車の踏み切りで一旦停止をしてはいけない」、「高速道路のカープールレーン(2,3人以上乗っている車専用のレーン)は一人の場合は使用禁止」、「スクールバスから子供が乗降しているときは必ず手前で停止して待つ」などが大切だ。カープール違反は罰金400ドル、スクールバスの違反は罰金1,000ドル(カリフォルニアの場合)と高額だ。

事前に目的地までの道順をグーグルマップなどで十分に調べて、重要な場所はプリントアウトしておこう。また、必ず二人以上で借りて、一人はナビゲータをするようにしよう。ちょっと道に迷ったと思ったらできるだけ早く道行く人に聞くことだ。100人中99人はとても親切に教えてくれる。ガソリンはセルフサービスだが、クレジットカードのスキャナが付いているので現金は不要だし、店内に入る必要もない。

チェックイン(車を返すとき、ちなみに借りるときはチャックアウト、通常と反対)のときはガソリンを満タンにして返すのは日本と同じ。CAR RETURNと書いてある専用のゲートから入いると係員が誘導してくれる。借りたときの用紙を渡すと、車の傷の有無とかを簡単に調べられる。あとは返却用の書類にサインをすれば終わり。空港行きのシャトルに乗り込んだら、航空会社の名前を言えばそこまで運んでくれる。

レンタカーを借りると旅行の幅が大いに広がる。チャレンジする価値はある。

2008年10月18日土曜日

アメリカ・カナダのモーテル事情

アメリカとカナダで全部で6泊した。全て郊外のモーテルだ。宿泊料金は平均すれば一泊7,000円程度だったろうか。5,000円以下の格安モーテルも探せばあるが、トラベロッジやデイズ・インなどの大手のチェーンがやはり安心だ。

受付へ行くと、まずノンスモーキングか、スモーキングかを聞かれる。最近は全室ノンスモーキングのモーテルも増えてきた。次に部屋のタイプを聞かれる。タイプとはベッド数のことだ。大抵はキングサイズのベッドが一つか二つだ。キングサイズは日本で言うダブルベッドを横に二つくっつけたくらいの巨大なベッドだ。それが一つか二つかどちらがいいか聞かれるのだ。もちろん一人なので一つでいいのだが、どちらも料金は同じだ。

部屋のタイプが決まると、宿泊カードに住所と名前を書く。終わるといっしょにクレジットカードを渡す。モーテルによってはIDを見せるように言われる。この場合のIDとは運転免許証のことだが、外国人ならパスポートでよい。インターネット接続は全てのモーテルで可能で、いずれも無料だった。ただ、二ヶ所だけワイヤレスでなく、LANケーブルが必要だった。無料で貸し出してくれたが、念のために受付で聞いた方が良いかもしれない。また、郊外のモーテルはほとんど二階建てでエレベータはない。荷物が大きい場合はちょっと大変なので、1階の部屋が空いているかも聞いた方がよいだろう。

手続きが済むと部屋番号を告げられ、カード型のキーを渡される。写真は典型的なモーテルの一室だ。備品は日本とほとんど同じだが、部屋の広さは圧倒的に広い。キングサイズのベットが二つある部屋などとてつもなく広い。ちなみに料金は部屋単位なので、1人でも2人でも同じだ。もっとも4人以上とかは追加料金が必要な場合もある。

部屋に入ると備品とかを確認する。安いモーテルだと電子レンジや冷蔵庫が付いていない場合がある。テレビもつけてみる。一度ノイズばかりで映らないことがあって、受付に電話して部屋を変えてもらった。

あとは食事だが、たいていはす近くにレストランがあるので疲れているときはそこで済ませる。もっと疲れているときはピザとかのデリバリーを頼むときもある。アルコールが欲しいときは受付で近くにある酒屋かスーパーを聞いて買いに行く。翌日は机にチップを1ドル置いて部屋を出る。受付で鍵を渡してレシートをもらえば終わりだ。

この間、しゃべった英語は最初に「I need a room」と言ったくらいで、あとは質問に「Yes」「No」で答えただけ。興味のある人は一度チャレンジすればよい。オンシーズンの観光地でもない限りまず100%部屋は空いている。
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2008年10月12日日曜日

五大湖周遊の旅を終えて

アメリカ・カナダの五大湖周遊の旅から先週の土曜日に帰国した。今回の旅で一番印象深かったのは初めて訪れたカナダだった。アメリカ国境を超えて、まずはオンタリオ州の州都にしてカナダ最大の都市、トロントへ。市内観光のバスツアーに参加して一巡したが、町並みも美しく清潔で、治安も良さそうだ。実際、世界で最も住みやすい大都市の一つとして各種の統計でもランクインされているという。

トロント郊外で一泊後、400号線を経て16号線を北へ向かい、ジョージア湾沿いのリゾート地パリーサウンドを経て、ワナビティ湖をはじめ大小300もの湖に囲まれたサドバリーへ。さらに17号線を西へ折れてヒューロン湖北岸をブラインド・リバーからアメリカ国境のスーセントマリーへの約600Kmの道のりを丸一日で走破するという強行軍だった。もちろん随時休憩を取りながら湖畔の景色を堪能することができた。

しかし、その間の森の多いこと多いこと。600Kmのほとんど全てが行けども行けども森、森、森・・・。その中に大小無数の湖が点在する。そして紅葉の美しいこと。心が洗われるとはこのことだ。ロングドライブにもかかわらずほとんど疲れを感じなかったほどだ。

カナダはロシアに次いで世界第二位の広大な国土を持つ国だ。中国やアメリカよりも広い。実際は国土の多くが北極圏に属する不毛の地だ。しかし、五大湖畔の緑豊かな景色はあまりに印象深い。僕が今まで見た一番美しい景色の一つであることは確かだ。

さて、今度はどこへ行くか・・・。

今回の旅の全行程。約2400Km。

2008年10月1日水曜日

カナダ、トロントより-少し遅い夏休み-

いま、カナダのトロント郊外にいる。少し遅いが、ようやく夏休みが取れたのだ。今年は海外へは行かないつもりだったが、担当しているプロジェクトがようやくサービスインし、疲れを癒す意味で結局行くことにしたのだ。お金がないので、マイレージで無料の航空券が取れるところを探したところ、直前にもかかわらずデトロイト 行きにかなり空席があった。デトロイトは五大湖 の一つエリー湖西端にある都市だ。工業都市で特に観光するようなところではないが、今まで五大湖は行った事がない。そこでデトロイトを起点に五大湖を反時計回りに一周することにした。

結局ホテルの予約は一切しないままにデトロイト国際空港に降り立った。すぐにレンタカーのオフィスへ行き、いつものように車を借りた。エリー湖の南岸を3時間ほど東へ進むと、クリーブランド を少し越えたあたりで少し暗くなって来たので、適当にモーテルを見つけてまず一泊。翌日はエリー湖東端を北上しナイアガラの滝 を見学。さらにニューヨーク州最西端の都市、バッファロー で一泊。そして今日は国境を超えて、オンタリオ湖畔のトロント を観光。郊外のモーテルを見つけて一息ついているところだ。

明日はヒューロン湖の東岸から北岸をひたすらドライブするつもりだ。休憩しながら折々の景色を楽しみ、夕方になれば適当な町で泊まる。時間的にはブラインド・リバー あたりになりそうだ。五大湖一周となるとさらにスペリオル湖を北から大回りすることになるが、日程的に少しキツイので、スペリオル湖を西に望みながら南へ下って、ミシガン湖畔あたりでさらに一泊、そして最後にデトロイトで一泊して帰国することになりそうだ。

一人旅は気楽で良いのだが、夕食だけは一人で食べても美味しくないので、安レストランやテイクアウトで簡単に済ませる事が多い。気が向けば地元のパブやバーにぶらりと入り、カウンター席で一人ビールを飲みながら雰囲気を楽しむこともある。昨日もバッファロー名物のバッファローウイング を肴にビールを飲んでいると、バーテンや他の客が話しかけてきたりして楽しい時間を過ごすことができた。ホテルへ帰るとデジカメの写真をパソコンに取り込み、その日の出来事をエッセイ風にまとめるのが日課だ。旅は百人百様だが僕にはこんな旅が似合っている。