2009年2月6日金曜日

カロリーオフvs.ファットフリー

テレビの食品のコマーシャルはカロリー・オフだらけだ。ビールなどのアルコール飲料から牛乳、ヨーグルト、チーズ、ポテトチップスなどのスナック類、アイスクリーム、冷凍食品、ドレッシングやマヨネーズなど、うんざりするほどだ。これに対してアメリカではファット・フリー(脂肪分ゼロ)の食品のオンパレードだ。スーパーには日本と同じようにありとあらゆるファットフリー、あるいはローファットの食品が並んでいる。

アメリカは総人口の60%以上が医学的にみて肥満であると言われるほどの肥満大国だ。元大関の小錦がアメリカでは痩せては見えないまでも普通に見える。僕のアメリカ人の友人の一人がその歴史的由来について説明してくれた。もちろん彼も体重が100キロをかるく超える巨漢だ。

彼の説では、開拓時のアメリカ人はヨーロッパから来た貧しい農民や労働者がほとんどだった。アメリカで待っていたのは本国以上に過酷な労働だ。忙しい彼らに必要だったのは調理が簡単で重労働を支えるための高カロリーの食事だったのだ。そして、食生活ほど永続性を持つ習慣はない。重労働から開放された後でも食生活を変えなかったアメリカ人が過度の肥満に陥ったのは当然だと言うのだ。

カロリーとファットが栄養学的にどちらがより肥満の原因になるのかは知らないが、当然のことだが、カロリーオフやファットフリーの食品を食べたから痩せるわけではない。通常のカロリーやファットのたっぷり入った食品の代わりに同量だけ食べれば「より太らない」にすぎない。低ニコチン・低タールのタバコを吸って「健康に良い」などとを言っているのと大差はない。

アメリカ人などファットフリーの牛乳を飲みながらダブルチーズのピザやハンバーガーを平気で食べたりする。そもそもファットフリーの食品はたいていまずい。カロリーオフにしても大同小異だ。だから往々にしてトータルで食べる量が増えたりする。結局ナチュラルの食品を少量食べるのが一番良い。健康的に痩せる唯一の方法だと思う。

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