2009年1月9日金曜日

甘えるな!派遣切り=未熟練労働者切りだ

テレビも新聞も連日トップニュースは派遣切りだ。これには二つの問題がある。

第一はもちろん経営側・会社側の問題だ。非正規労働者とて道具ではない。雇用を維持するために、それこそ身を切り、血がにじむような努力をした会社がどれだけあるのか。売り上げが落ちたからと言って、在庫を減らすような安易な考えで労働者を解雇することは絶対に容認するべきでない。ましてや契約途中での打ち切りなど論外だ。断固たる法的手段に訴えるべきだし、そのための法的制度を整えるべきだろう。どこかのNPOが派遣切り、内定取り消しした社名を公開するようなウェブサイトを立ち上げてはどうだろうか。

一方非正規労働者側にも問題がある。はっきり言って今問題になっている製造業などの非正規労働者は経験や技能が未熟なわりに給料がよい。ある程度残業をすれば未熟練労働者でも30万~40万円の収入を得られる。それは解雇され易さの対価だ。非正規労働者はよく「正社員と違って研修などが受けられない」とか主張する。「甘えるなよ」と言いたい。

会社の研修だけでスキルが身につくほど甘いものではない。自分の将来のために身銭を切って、有給を取って、各種研修に参加している正規労働者はいくらでもいる。疲れた体を引きずって会社の帰りに専門学校へ行ったり、眠さに目を擦りながら就寝前に専門書を読んでいるのだ。

IT業界も派遣労働者、契約社員、フリーなど非正規労働者が支えている業界だが、多くの技術者はあらゆる機会を使ってスキルアップをしている。僕とて毎年自腹でアメリカまで行ってIT関係のカンファレンスに参加している。これも全てスキルアップのためだ。常に自助努力でスキルアップしていないと、落ちていく厳しい業界なのだ。

安易に解雇されないのは労働者の基本的な権利だし、経営側を擁護する気はない。しかし自助努力をしない労働者に安定した豊かな生活が送れるはずもない。

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